【速報版】ハロヲタになる過程についての調査結果
先日このようなツイートをさせていただきました。
【ハロヲタ拡散希望】
— ハッジ (@hodge0525) 2021年6月19日
アンケートの回答を募集しております!
自分の研究を行うにあたって、練習として行っております。回答時間は3~5分ですので、お時間のあるハロヲタの方はご協力いただけると大変うれしいです!
以下のURLからよろしくお願いいたします🙇♂️https://t.co/HVmWePUxN8#ハロプロ
本当に有難いことに、皆さんのご協力のおかげで多くの回答を集められることができました。
今回の記事はその結果の【速報版】となります。とはいっても、8割はこちらの記事で結果をお伝えすることができると思います。回答に自由記述の部分が多く、その点でまだデータの処理が終わっていないところがありますので、そちらだけはまた後日記事にできればと思います。
そしてできるだけわかりやすい言葉で、わかりやすい図表でデータを示していけるように頑張ります。もしわからないところなどあれば遠慮なくTwitter等でご指摘いただきたいです。またもしこういった定量的調査に明るい方がいらっしゃれば、色々と不十分だと感じる点があるかもしれません。そちらも教えていただけたら嬉しいです。
また、始めにお知らせさせていただきますが、今回書かせていただく結果はあくまで本調査内での結果です。これがハロヲタの特性を捉えられているという確証は一切ございませんのでご了承ください。書かれている考察に関しても、私の勝手な考えとなっていますので、あまり鵜吞みにしない程度に読んでいただければと思います。
- 調査の目的
- 回答者の属性
- ハロプロに初めて興味を持った時期
- ハロヲタだと認識し始めた時期
- ヲタクがハロプロに対して持つ、心理的な結びつき
- 最後の自由記述欄にいただいたコメントなど
- まとめ・今後について
調査の目的
(アンケートの結果だけ見たいという方は飛ばしていただいて大丈夫です)
私事なのですが、現在大学院で研究を行っておりまして、今回の調査はその本調査のための練習として行わせていただきました。
とはいっても、その研究はハロプロは全く関係ない別のエンタメコンテンツを題材にして行う予定です。「こういう聞き方をしたら、どのような形で回答してもらえるのか」「この質問形式で、分析は大変にならないか」といったところを知りたかったのですが、どうせやるなら好きなハロプロを題材にしてやれば楽しみながらできると思い、冒頭のツイートに繋がりました。
ですので、この調査は半分趣味として行っており、学術的意義はほとんどないものとなっております。ただ、私の練習になるということと、ハロヲタ的には何か面白い結果が出るのではないかという気持ちから行いました。
私の趣味に多くの方々が付き合っていただいて、大変ありがたい限りです。
研究室でも忙しいフリしてるのに、家に帰ったら全く本来のテーマと関係ないものを扱っているということを先生が知ったら、青ざめられると思います。
こんな感じなので、ゆっくりまったり1か月ぐらいかけてデータの分析できればいいかなと思っていましたが、いったん始めると本当に楽しくて手が止まりませんでした。それでこの公開の速さとなっております。
また、実際のアンケートですが以下のURLからすべての項目を見れるようにしてあります。本記事を読み進める際に、実際のアンケートを見返したいという方は是非ご覧ください。
回答者の属性
まず初めに、今回のアンケートですが合計246名の方々に回答をしていただきました!
正直、まさかこんなに多くのサンプルを得られると思っていなくて。多くて100くらい行けばいいかなと思っていたのですが、ハロヲタの皆さんの優しさに助けられました。
そしてここで一つ注意点が。回答者の属性についてですが、これは決してハロヲタ全体の分布を表すものではないので、その点はご注意ください。調査全体を通しても、Twitterというツールを使って回答を集めている以上、「ほとんどTwitter利用者からのみ回答を得る」という点で偏りが出てしまいます。途中でも記載していきますが、その点をご理解されながらすべての項目を読んでいっていただければと思います。
回答者の年齢と性別は、図1,2のようになっています。3/4以上が20歳代以下で、2/3以上が女性でした。
性別ごとの年齢分布を示したのが図3です。
全体で見ても20歳代以下がかなり多かったのですが、女性だけに絞ってみるとより顕著に出ます。逆に男性は平均年齢が女性と比べると高く、30歳代以上で4割以上を占めています。
「ハロプロの現場はおじさんと若い女性しかいない」みたいなことがよく言われているのを目にしますが、このデータからも近いことは言えるかもしれません。
先ほども言ったように、このアンケートはTwitterでしか回答を募集しませんでした。私のフォロワーさんたちや、RTしていただいた方々の特性から考えて、特に高い年齢層の回答者が抜けていると仮定するならば、この結果は非常に、俗に言われているハロヲタの分布に当てはまるものになります。
もし、このアンケートをコンサート会場で取ったら全体的に平均年齢が高くなると思います。ただしその中でも男性の平均年齢のほうが、より顕著に高くなるんじゃないかと、この結果からは予想できますね。
※なお本記事の中で様々な結果を図表で表しますが、年齢や性別でグループ分けをして特徴を比較していることがあります。その際に、極端に他に比べてサンプル数が少ないグループは、図表を見やすくするために省略していることがあります。その点、ご理解いただければと思います。
ハロプロに初めて興味を持った時期
何をきっかけにハロプロに興味持ったの?
ここからアンケートの本質の部分に入っていきます。
最初にした質問は、
「自分がハロプロに初めて興味を持った時期を教えてください。」
というものでした。これに対しては、「○○年ごろ」という形で回答してもらい、大体どのような時期にハロヲタが増えているのか、そしてどのくらいの年齢でハロプロに興味を持つ人が多いのかということを知りたいと思いこの質問を聞きました。
図4は、それぞれの年にハロプロに初めて興味を持った人数を示しています。正直、こんなに綺麗な山ができると思ってませんでした。
明らかに、黄金期・娘。9期加入直後・17年以降に山ができています。これらの時期にハロヲタが増えたということです。
今回のアンケートの回答者には若い人が多いため、黄金期からずっと応援している人の回答は自然と少ないです。なので、ハロヲタ全体でのアンケートをもし取れれば、最初の山はもっと大きいものになるとは思います。ただし、これだけはっきりと山ができていれば、ハロヲタ全体の結果としてみてもそこに山があるのは明らかかと思います。
アンケートの次の質問には
「ハロプロに興味を持ったきっかけはどんな体験であったか、教えてください。」
というものを置きました。皆さん詳細に書いてくださり、大変ありがたいものでした。ただ、自由記述のためデータ処理に時間がかかりまだ結果として出せる状態ではないです。いつかの【完全版】で結果を書きたいと思います。
回答を読んでいた肌感覚で多かった体験以下の通りです。また、矢印の先はそれぞれが当てはまると思われる山です。
・黄金期にテレビで見て
⇒最初の山
・イナズマイレブンから
⇒2つ目の山
・テレビで特集されていたのを見た
・松岡茉優さんから
⇒3つ目の山
また、2011年以降ぐらいからは全体的にYouTubeの力が大きそうです。これらの結果からなんとなくわかるのは、なんだかんだテレビの力は大きいということと、YouTubeにいくらでもあるハロステ等の動画は大事ということかなと思います。
何歳ぐらいにハロプロを好きになるの?20代でハマる人は多い?
図5は、年齢から逆算した、ハロプロに興味を持った時期にその回答者が何歳であったか、その人数を示した図です。
自分は中学生の時にハロプロを好きになったんですが、実際皆さんはどれくらいの時期からハロプロ好きになったんだろうかということが気になり、この結果を出しました。
ちょっと前に「スッキリ!」とかでも20代女子に今ハロプロがアツい!みたいなこと言ってたから、実際社会人になってからハマる人どれくらいいるのかなと思ったのですが、ほとんどが学生時代に興味を持ち始めていました。高校生・大学生の時に興味を持つ人が一番多いです。
自分が思ってた面白そうな結果は出なかったな、と思っていたのですが次のようにデータを処理するとめちゃくちゃ面白い結果になっていました。
まず「初めて興味を持った時期」で回答者を5つのグループに分けました。(図6)
A⇒1997年~2004年
B⇒2005年~2010年
C⇒2011年~2014年
D⇒2015年~2019年
E⇒2020年~
そして、このA~Eのそれぞれの時代で、どの年代のファンが増えたかを比べました。つまり、黄金期は子供や学生など若い年代のファンが増えたけど、近年のハロプロは大人のファンが増えている、みたいな結果が出ないかなと思ってこういうことをしました。
その結果が、下の図7です。
凄くないですかコレ?こんなに綺麗なグラデーションになるとは思ってませんでした。
簡単にこのグラフを解説しますと、例えば、
Aの時代('97~'04)にファンになった人の9割は当時10代だった。
でもEの時代('20~)にファンになった人で10代だったのは4割だけで、6割近くは20代だった。
ということです。
時を経るにつれて、見事に年齢層が高くなっています。20代女子に今ハロプロがアツい!のは本当でした。綺麗な結果過ぎて、これ以上語ることもないくらいです。まとめると、最近ハロプロにハマる人は、以前よりも20代の人が多いということです。
ただし注意しなければいけないのは、再三出ていますがTwitterでしか回答を募集していないので、全体の年齢層がかなり若くなっていると思われるということです。
なので例えば、A,Bの時代に興味を持った当時30代の方ももちろんたくさんいると思うんです。その方は現在50代ということになりますが、50代からの回答はそもそもほとんどありませんので、そのような層の方々はこの結果に反映されていません。今回の結果では、A,Bの時代に興味を持った人の9割が10代でしたが、実際にはもっと低い数字となると思います。
ただそれでも、C,D,Eの時代に関してはそこそこの妥当性があるんではないかと思っています。そこだけ見ても、ハロプロにきょみを持ち始める人の年齢が高くなっているということは言えるんじゃないでしょうか。
女性のほうが、若い時からハロプロを見てる?
この「ハロプロに興味を持った時期」で、もう一つだけ面白い結果が出たのでご紹介します。
図8は、性別によってハロプロに興味を持ち始める年齢は違うのか?ということを示した図です。
女性のほうが、10代でハロプロを好きになる方が多いようですね。ただしこの中には「小さいころ、皆モーニング娘。が好きだったから私も好きだった」という、おそらく20代女子あるある的な要素も強いと思います。
実際、「始めてハロプロの興味を持った体験」としてそのような話を書いてくださった方は多く、その結果がこの図8かも知れません。
(ここからまた小難しい話になるので、次の章に読み飛ばしていただいても大丈夫です。)
ここまで「ハロプロに興味を持った時期」についてアンケートの様々な結果を書いてきましたが、一つ大きなミスというか、欠陥がありました。
それは、質問作成時に出戻りを考慮していなかったことです。(出戻りとは、好きだったけれど一度離れた時期があって、再度ファンに戻ってきた人のこと)
実際に、興味を持った時期に対して2つの離れた年代を上げてくださった方も多くいらっしゃいました。また、「興味を持つ」という言葉が曖昧だったこともあり、上述した「小さいころモーニング娘。が好きで、成長してからまたハマった」系の方々の取り扱いにも困りました。
結論としては、書いてもらった複数の時期から、より昔の時期をその人の「ハロプロに興味を持った時期」として取り扱うことにしました。「小さいころモーニング娘。が好きで、成長してからまたハマった」系の方々は、すべて黄金期に初めて興味を持ったという扱いになっています。
できる限りで戻りを考慮した分析を行えないものかと考えていますが、厳しいかもしれません。もしできれば、【完全版】の際に書きたいと思います。
ハロヲタだと認識し始めた時期
いつ自分のことをハロヲタだと思った?
次ににした質問は、
「自分をハロヲタだ、ハロプロのファンだと認識し始めた時期を教えてください。(ご自身のおおよその感覚で大丈夫です)」
というものでした。これに対しても、「○○年ごろ」という形で回答してもらいました。この質問の意図としては、興味を持った時期と比べて何年後かを見ることで、興味を持ち始めてからどれくらいのスピードでハロヲタに変貌するかを見てみたかったのです。
そしてそのきっかけとなる体験がどんなものであったのかを次の質問でも聞きました。
できるだけ回答を制限したくないという思いから、なるべく自由に回答してもらおうとこのような質問文になりました。ですがその結果、かなりあいまいな質問になってしまい回答者によって結構捉え方が変わってしまっていそうです。(先ほど言ったで戻りも考慮していませんし)
こういった部分は、やはりアンケートなどでの回答ではなくてインタビューなど質的に調査を行わなければいけないのだなと思いました。本調査ではしっかりこの反省を生かしていきたいと思います。(急に真面目)
なのでデータ自体はあまりいいデータではないので、参考程度に見ていただけたら。
図9がいつごろハロヲタと認識しているかを示した図で、 図10は興味を持った時期との比較です。
当然ですが、図10でいうと赤い山の少し後に青い山が来ているのが分かります。
そして先ほど言った、興味を持ってからヲタクに変貌するまでにかかる年数ですが、245人中85人が0年、74人は1年しかかかっておらず、6割以上の人は興味を持ってから2年未満でヲタクへと変貌するそうです。まあでも確かに、情報などネットにいくらでも埋まっている時代ですから1年もあればヲタクになってしまいそうですね。
そして先ほどの興味を持った時期と同様、当時の年齢はどれくらいだったかも検討しました。
図12は興味を持った年齢と比較していますが、ハロヲタだと認識した年齢の方が若干高くなっています。特に差が特徴的に出ているなと思うのが、大学生や社会人になったタイミング。やはり金銭的にも、時間の拘束といった意味でも自由度が高まるタイミングで、コンサートに行き始めたり、FCに入ったりとしていく中で自分がハロヲタだと認識していくのでしょうか。
そのあとは、
「自分のハロヲタ度を大きく深めるきっかけとなった体験について、「時期」と「体験の内容」を記入してください。」
という質問を置きました。
こちらも自由回答で多くの方々が詳細に答えてくださったのですが、こちらも現段階では形として結果には残せていません...
このあたりの自由記述が、もしかしたら皆さん一番興味のあるところかもしれませんがもう少し時間をください...
ヲタクがハロプロに対して持つ、心理的な結びつき
心理的な結びつきとは?
続いてのアンケートの質問は、ハロプロ全体についての以下の質問に「とてもそう思う」~「まったくそう思わない」の5段階の中から当てはまるものを選んでもらいました。
「私にとってハロプロは、自分の一部のようなものだ」
「ハロプロのことを考えると、ちょっと幸せな気持ちになる。」
「ハロプロがお気に入りだということを、誇らしく感じる。」
※以下、それぞれは「自分の一部」「ちょっと幸せ」「誇らしく感じる」と略す場合があります。
こちらの質問、どんなことを聞いているかというと、
いかにその回答者自身が、ハロプロというブランドに心理的な結びつきを持っているか
です。より多く、「とてもそう思う」を5点、「まったくそう思わない」を1点としたときに、合計スコアが高ければ高い人ほど、ハロプロへの心理的結びつきが強いということになります。
この「心理的な結びつき」が強い人というのをもっと具体的に言うと、
「自分について表すときに、ハロプロという存在なしでは語れない」
「ハロプロの成功や、ハロプロへの賞賛が、まるで自分のことのように嬉しい」
「ハロプロという存在が、自己定義をする上で重要である」
これらのようなものが当てはまる人ほど、ハロプロへの心理的な結びつきが強いということになります。
これらの質問文や、心理的な結びつきについての説明は自分が現在大学院で研究している分野から持ってきています。なのでこの説明に関しても、ある程度は学術的な正しさを保証できると思います。あくまでも「ある程度は」ですが。
この質問分ですが、もともと一般のブランドとの結びつきについて聞く際の質問として使われているものでした。しかし私はこれを初めて見た時に、ハロプロに限らず、まさにヲタク度のような概念について聞いている質問だなと強く感じました。なので、これはエンタメ産業のファンに対して使っていくべきだろうと思い、このようなアンケートとなっております。
今回のアンケートでは、上記にあるようにハロプロ全体についてと、思い入れのあるメンバーとグループについて、それぞれの心理的結びつきを聞いています。以下では、それぞれのスコアを「ハロプロスコア」、「メンバースコア」、「グループスコア」と表記したいと思います。
なお、一応言及しておきますが、このスコアの高さは何かの優劣を決めるものでは全くありません。このスコアが高い人のほうがハロプロに貢献しているとか、ヲタクとして優秀だとか、もっと直接的な表現をすると、お金を落としているとか、そういったことでは全くございません。その点はご留意いただきたいと思います。
あくまで、その回答者個人の中でハロプロがどういった存在であるかを表しています。このスコアの高さが、ハロプロやアップフロントの利益にどれくらい繋がるかということは今回の調査からは全く分かりません。
FC加入の有無や、コンサートへのに行く頻度、グッズ消費額などを質問項目として入れていたらそのようなことも分かったかもしれませんが、今回は外しています。
各スコアの単純比較
まずはそれぞれのスコアについて、回答者全員の平均値を出して比較したいと思います。(表1、図13)
それぞれのスコアについて全体の平均値を比較したときに、そこまで大きな差はないです。なのでそこについてあまり語ることはありません。
ただし注目しなければいけないのは、それぞれ「4.65」「4.47」「4.62」という平均値です。これ、シンプルにめちゃくちゃ高いです。
この質問文を使った調査の結果はいくつか見たことありますが、平均値は高くても3点台後半くらいです。それがすべて4点台中盤...。しかも246人というそれなりの大人数にとったアンケートにもかかわらずです。
これがハロヲタだからなのか、そもそもヲタクという生物に限ってはどんなジャンルでも起こる現象なのか、非常に興味あります。それを明らかにするためには、ほかの分野のヲタクにもアンケートを行わなければいけません。ハロプロと比べるならば、なるべくアイドルヲタクから比べた方がいいかなとは思います。
もし、他界隈でもこのアンケート実施して比べたい!と思う方で、実際にアンケートをTwitter等使って集められそうという方がいれば、ぜひご連絡ください。笑
これを書いていて思ったことなんですが、このスコアが高いヲタクたちに対して商品タイアップとかってめちゃくちゃ効きそうですよね。(根拠はありません)歯磨き粉とか、野菜ジュースとか、ワイヤレスイヤホンとか。まるで自分のことのように感じている存在(=ハロプロ)が商品をお勧めしてくるわけですから、そりゃ買いますよって話です。
続いては、それぞれのスコアについてもうちょっと詳しく見ます。(図14~16)
これらを見てまず一つ言えることは、「自分の一部」と感じている人は他と比べて比較的少ないということです。それでも4点を超えているので十分高いですが。
特にメンバーに対しては「自分の一部」と感じることが少ないのかもしれませんね。私が個別の回答を見ていた雑感としては、1とか2を付けるケースはほかの質問ではほとんどないのに、「メンバー」に対して「自分の一部」と感じるかどうかのところだけ、1や2をつける人がいました。
推測できるのは、ハロプロやグループ全体となると、それを応援してる人たち全員を含めて一体感を感じることがありますよね。例えば、Team℃-uteとか、こぶし組、とか。そういう観点で、グループは自分の一部だと考えやすいと思うんですよ。
だけど推しメンとなると、例えば自分が持っていない部分をこの人は持ってるからだとか、こういう人に憧れるという観点で推しメンが決まったりするじゃないですか。そういう場合って、やっぱり自分の一部とは感じずらいのかなと、勝手に思ってました。
どんな人が結びつきを強く感じているの?若い人のほうが高い?
ではどんな人が、より結びつきを感じている傾向にあるのか見ていきます。
図17~19は、性別によるそれぞれのスコアの差を表しています。
メンバースコアに関しては、性別による差は全くないと言っていいと思います。
ただし、ハロプロ全体とグループに関しては女性のほうが高い傾向にあるということがいえると考えていいでしょう。特にハロプロ全体の方が顕著に出ているという形です。
図20~22は年齢ごとのスコアをそれぞれ表しました。
こちらは全体として言えることは、若い人の方がより心理的な結びつきを感じているということです。特に10代以下に関しては、どのグループも圧倒的に高い数値を示しています。
これらから、女性と若い人にスコアが高い傾向があるということは言えると思います。その理由として考えられるのは、、、、、わかりません。(笑)
いやー、なんででしょうね。正直、そんなに違いは出ないだろうと思って分析していたんですが、思ったよりも出てしまいました。理由を何か思いつく人がいれば教えてほしいです。
ただ一つ注意したいのは、これを見ても一概に、女性のほうがスコアが高い、若い人の方がスコアが高いとは言えないということです。
というのも図3で示したように、基本的には年齢が上がっていくごとに男性の割合が多くなる回答者の分布になっています。なので、この性別と年齢によるBRSの比較は一概にこの理由でどっちが高くなっているとは言えないと思います。
分布的には、女性のほうが高ければ女性が多い若い世代のほうが高くなる傾向になるし、逆もしかりです。例えば10歳代のグループでいうと、女性29人に対して男性は4人しかいません。なので、10代の数値が高かったとしても、それは単に女性が多いから高かったとも言えます。
もちろん、性別と年齢、どちらもがスコアの高さを決める要因になっている可能性はありますが、絶対にそう、とも言えないということです。
推しメンとの結びつきを最も感じてるのは誰推しのヲタク?
続いては、メンバーごとにその人を挙げた回答者のメンバースコアを比べてみました。「思い入れのあるメンバーを教えてください」という形でメンバー名を聞いたので、正確には「推しメン」ではないかもしれませんが、便宜上ここでは推しメンとさせていただきます。
また、回答してもらったメンバー全員分をやってしまうと膨大な量になるので、一定数の回答が得られたメンバーのみを図表には記しています。
図23を見ていただければわかる通り、最も推しに対して心理的な結びつきを感じているのはフクちゃんヲタでした。続いて僅差でももちヲタ。
逆に最も低かったのはどぅーヲタ。続いて鞘師ヲタと、えりぽんヲタ。
そして、より詳細に各個人についてみていったのが次の表2になります。
※以下にそれぞれのメンバーについて、これが高いとかあれが低いとか書きますが、あくまで定量的な調査の結果です。しかも信頼性や妥当性もあるかどうかわからないデータです。あくまで傾向について書いているので、個人の趣向に一切触れるわけではないことをご理解いただきたいです。
まず特徴的なのはあいぼん(加護亜依)。「ちょっと幸せ」と「誇らしく感じる」がこのメンバーの中で最も低いです。やっぱりスキャンダルとかが多かった過去が影響しているのかなとは思います。
そして個人的に意外だったのはどぅー。「ちょっと幸せ」が他と比べても割と低いです。なんかどぅーヲタの人って、結構どぅーのことめっちゃ好きな人が多い気がするんですよね。なのでこの結果は意外だった。
そして今回最も特徴的だったのはタケちゃん。「自分の一部」はこの中で最も低いのに、他の2つに関してはフルスコアを叩き出してます。タケヲタの人は、彼女を自分の一部とはそこまで感じないけど、タケちゃんのこと考えてたらめちゃくちゃ幸せだし、推しであることをとても誇らしく感じている、ということになります。
まあただ、全体として言えるのはメンバーそれぞれのサンプル数が多くはない上に、スコアがかなり高い方に偏っていることから信頼性や妥当性はそこまでないと思っておいてください。なんか読み物として、こんな視点もあるんだな~と思ってもらえればいいかなと思います。
グループとの結びつきを最も感じてるのはどのグループのヲタク?
先ほどはメンバー別でみていきましたが、今度はグループ別で、同じことをやっていきたいと思います。
これも、「思い入れのあるグループを教えてください」という聞き方でしたが、便宜上選んでくれたグループのヲタクに人と表現します。例えば、モーニング娘。を選んだ人たちのグループを娘。ヲタと表記していきます。
図24にグループごとのスコアを表しました。
最もそれぞれのグループと心理的な結びつきを強く感じていたのはビヨヲタ。次いでベリヲタでした。
逆に感じていなかったのは順にBuono!ヲタ、Team℃-ute、スマヲタでした。
そしてこちらも、より詳細に見ていったのが下の表3です。
※先ほどのメンバーの項と同じく、あくまで傾向について書いております。個人の趣向に一切触れるわけではないことをご理解いただきたいです。
この中で面白いなと思ったのが℃-uteとBouno!。「自分の一部」の点数がどちらも低いです。ハロヲタ的にも世間的にも、この2組はパフォーマンスが特に評価されている感はあると思います。なのでヲタクにとっても憧憬的な存在であり、このような結果が出ているのかなと思いました。
ただ一方で、Buono!の「誇らしく感じる」が低かったのは若干意外でした。「ハロプロ自慢のBuono!」みたいなイメージがあるので、ここが低いのは意外です。
あとスマイレージの「ちょっと幸せ」が低いのはなんか切ない気もします。ここにあえてスマイレージと書く方は、おそらく4スマのことを指されているんじゃないかと思いますが、やはりもっと見たかったという気持ちでしょうか。
ここでも一つ注意しておきたいことがあります。思い入れのあるグループの回答としていただいた中で、回答数が多かったグループがモーニング娘。、アンジュルム、Juice=Juiceでした。この3つのグループに絞ってみてみると、どのグループも全体の平均値にかなり近いことが分かります。
このことからも、回答数が多くなるほどどのグループも同じような値に収束する可能性は否定できません。(メンバーに関しても同様です。)
やはりこの、思い入れのあるメンバーとグループに関してはそれぞれのサンプル数があまり多くないことから、そこまで信頼のおけるデータとは言えないと思います。まあ結果として、今回はこんな感じだったよということが伝わればいいかなと思います。
最後の自由記述欄にいただいたコメントなど
具体的な調査の内容に関しては、以上になります。アンケートの最後に、自由にコメントや感想を書いていただける欄を用意したところ、ありがたいことにたくさんの方からコメントをいただくことができました。
まず最も多かったのは、「答えるために過去を振り返ることができて楽しかった」という感想でいた。私の方で全く意図していたわけではありませんが、なんだかとても嬉しかったです。実際、ハロプロに限らず何かにハマった時の経緯を人に話したりする時って楽しいですよね。私はそれに加えてそれを聞くのも大好きなので、皆さんの回答を読んでいて、私もとても楽しかったです。
次に多かったのが、「思い入れのあるメンバーやグループを、一人に絞るのが大変だった」といったコメントでした。これはそうですよね...。
私のアンケートを作る際に迷いました。複数書けるようにするか。でも仮に3人メンバーの名前を書けるようにすると、心理的な結びつきを測る質問をそれぞれについて聞かなければならないので回答量が3倍になってしまいます。今回はそれよりも、多くの方に回答してもらうことを重視したので、このようなアンケートになりました。もし確実に、サンプル数を集められるという状況の中でアンケートを行えるとしたら、複数のメンバーやグループを書けるようにしたいです。
そして他には、たくさんの方々から「ハロヲタについてこんなことも知りたい!」というご意見をいただけたので箇条書きですがご紹介します。
・ハロプロのテレビ露出の少なさについてどう思うか。
・どれくらいの人が、出戻りを経験してるか。
・何年前からハロヲタでいたかったと思うか。
・どの順番で、ハロプロのグループを好きになっていったか。
・好きな曲や歌詞は何か。
などなど・・・
どれも非常に興味深い内容でしたし、私の実際の研究にも活かせそうなものもあるので参考にさせていただきたいと思います。
まとめ・今後について
ここまで読んでいただきありがとうございました。
繰り返しにはなってしまいますが、今回書いたのはあくまでこのアンケートでの結果です。ハロヲタ全体の傾向が反映できているものではないし、そもそもが信頼性や妥当性がどこまで保証できるものなのかわかりません。考察についても、私一個人の考えです。あまりに鵜呑みにされないよう、お願いします。
また回答や拡散にご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。
結果自体も非常に面白かったですし、その前に単純に回答を読ませていただいて面白かったです。ハロプロへ続く道はたくさんあるなと思いました。自由記述の回答も読んでいて面白かったので、これをなるべく早く共有できるよう頑張って【完全版】の結果をお届けしたいと思います。
アンケートの中でも書かせていただいたように、今後はインタビュー調査を可能であればしたいと思っております。特にハロヲタになっていくその具体的な過程であったり、その際の心理的な動きであったりというのは、定量的な調査では限界があります。なのでインタビューにて、そこをもっと具体的に詰めていける機会があればいいかなと思います。
多くの方に、インタビュー調査に協力しても良いというご回答をいただいているので、実際に行わせていただく際は、どうぞよろしくお願いいたします。今のところですが、3~10人にインタビューできればいいかなと思っています。様々な属性をお持ちの方々にお話を伺いたいです。またご協力をお願いしたいときに、ご連絡させていただきます。
この記事はこれで終わりになります。ほとんど趣味の内容で、自己満の部分も大きかったですが、少なくとも自分の中では大変満足です。(笑)
またしっかり、自由記述の回答をまとめて【完全版】にしたいと思います。